日本語・国際教育研究紀要 = Journal of Japanese language and international education studies;第22号

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3. 社会的事象を多角的に理解することを目指した授業実践

佐藤, 梓

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/73445

Abstract

本実践は、北海道大学高等教育推進機構国際教育部の一般日本語コースにおいて、「上級理解(情報検索と分析)」として開講されている科目である。北海道大学日本語スタンダーズ(以下、北大スタンダーズとする)が作成され、カリキュラム改訂が行われた2016年度から開講されている科目である。上級理解科目には、カリキュラム改訂時、本科目の他に映像からの理解(聴解)を中心とした科目と新聞記事の理解やインタビューにおける理解を目指した科目が設置された。それぞれの科目間において、何を理解することを中心にした科目とするかという点で棲み分けが行われた。2018年度からは、クリティカルリーディング(本特集、式部氏論文参照)が新設され、上級理解科目は4科目となった。本実践は、「情報検索とその内容の分析」を通じて、「社会的事象を多角的に理解することを目指す」ものであるが、科目として設置された当初からこのような目標のもとに実施してきたものではなく、実践を重ねていく中で、「情報検索と分析」をすることで、何を「理解」することを目指すのかという点について、徐々に明確化されてきたものである。

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