科学技術コミュニケーション = Japanese Journal of Science Communication;29号

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サイエンスアゴラ2020のオンライン開催に関する報告

日下, 葵;黒田, 明子

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/82478
JaLCDOI : 10.14943/99344
KEYWORDS : サイエンスアゴラ;科学と社会の問題;オンラインイベント;科学技術振興機構;Science Agora;Issues between science and society;online event;Japan Science and Technology Agency

Abstract

サイエンスアゴラ2020(2020年11月13日~22日)をオンラインで実施した結果より,大規模な科学コミュニケーションに係るイベントのオンライン開催に関するメリットと課題をまとめた.テーマ「Life」の下で実施された102 企画では,研究者からのCOVID-19 に関する話題提供や,参加者同士の新しい暮らしに関する議論が行われたほか,オンラインの特性を生かした地域からの中継や現場ツアーが行われた.オンライン化により参加者数は増加し,その属性も多様化するなどプラスの変化があった一方で,会期の長期化で事務局業務が増大しており,企画数と会期のバランスの取り方を含め複数の課題も明らかになった.オンライン実施の費用は,特設サイトの設置や配信会場の確保,Zoom アカウントの払い出しなど,新たな運営項目が生じ,平常時と大きく変わらなかった.オンライン開催でもリアル開催と遜色のないように,出展者・参加者の利便性を追求しながら,より参加しやすい仕組みを構築するためには,同種のイベントの知見の蓄積・共有が欠かせない.

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