科学技術コミュニケーション = Japanese Journal of Science Communication;16号

FONT SIZE:  S M L

小特集 科学技術コミュニケーションは何を生み出したのか

川本, 思心

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/57614
JaLCDOI : 10.14943/67825

Abstract

2007 年に創刊した本誌の目的は,科学技術コミュニケーションにおける様々な活動の成果を蓄積・相互評価し,当分野の累積的発展に寄与することにある(杉山 2007).本誌のタイトルにもなっている「科学技術コミュニケーション」とは何か,いつから始まったのか,ということ自体に議論があるところだが,一つの見方として今年は10 年目の年とすることができるだろう.2004年『科学技術白書』において科学技術コミュニケーションが大きく取り上げられ(文部科学省 2004),2005 年には北海道大学CoSTEPを始めとした教育プログラムが各地で始まった.この間,数多くの教育・実践・研究活動がおこなわれてきた.また,科学技術コミュニケーションに大きな影響を与える様々な出来事があった.科学技術コミュニケーションは評価や批判を受けつつ,トップダウンとボトムアップの両面からここに至っている.では,これまでの活動によって,個人や社会に何を生み出し,何を生み出せなかったのだろうか.科学技術コミュニケーションの「これまで」を振り返り,「これから」の議論に資する論考を集めたのが本小特集である.

FULL TEXT:PDF