子ども発達臨床研究 = The Annual Report of Research and Clinical Center for Child Development;第9号

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日本版WISC-IVにおける検査行動チェックリストの信頼性及び妥当性の検討

田邊, 李江;岡田, 智;飯利, 知恵子;辻, 義人;鳥居, 深雪

Permalink : http://hdl.handle.net/2115/65013
JaLCDOI : 10.14943/rcccd.9.57
KEYWORDS : WISC-IV;検査行動;注意欠如・多動性障害;自閉症スペクトラム障害;WISC-IV;Test-taking behavior;ADHD;ASD

Abstract

本研究では、先行研究で作成した検査行動チェックリスト(Test-Taking Behavior Checklist:以下TBC)の尺度構成を検討した。結果として、下位尺度「意欲・協力的態度」「知的理解・言語理解」「不注意・衝動性」「社会性の困難」「情緒の問題」の信頼性及び妥当性が確認された。加えて、検査場面内の行動評定であるTBC「不注意・衝動性」「社会性の困難」と、日常場面の行動評定である「ADHD 評価スケール」「PARS」との間に中程度の相関が示された。このことから、検査場面内の行動観察でADHDやASD の特性を一定程度把握することが可能であると示された一方、検査場面内の情報だけで測定値を解釈することは避け、生態学的観点を含む総合的な検査解釈を行うべきであることが再確認された。

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