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J.N.ケインズにおける理論と歴史
Title: | J.N.ケインズにおける理論と歴史 |
Other Titles: | Theory and History in J.N. Keynes' Thought |
Authors: | 成田, 泰子1 Browse this author |
Authors(alt): | Narita, Yasuko1 |
Keywords: | 方法論争 | イギリス歴史学派 | 演繹法 | 帰納法 | 歴史的方法 |
Issue Date: | 29-Nov-2006 |
Publisher: | 北海道大学大学院経済学研究科 |
Journal Title: | 經濟學研究 |
Volume: | 56 |
Issue: | 2 |
Start Page: | 153 |
End Page: | 166 |
Abstract: | 経済学において,理論と現実(歴史)との対立問題は,古くから多くの人々によって議論されているが,いまだに解決されていない問題の一つである。このような理論と歴史の関係をめぐる論争で特に有名なのはメンガーとシュモラーとの間に起こった「方法論争」である。これと同様な論争がイギリスにおいても展開されていた。イギリスにおける方法論争は,イギリス古典派経済学に対し,歴史的方法を採用するように訴えた,イギリス歴史学派と呼ばれる一群の経済学者たちの台頭過程において起こった。イギリス歴史学派は,古典派に代って主流派を形成するかのような勢いを示したが,こうした動きに対して,理論派側からの反撃も次第に活発になっていった。この理論派側からの反撃において重要な役割を担ったのが,ジョン・ネヴィル・ケインズであった。本稿は,ケインズとイギリス歴史学派との見解を比較し,イギリス歴史学派からの批判に対して,ケインズが具体的にどのような回答を与えたのかという点を中心に考察を行う。そして,その回答が経済学史上いかなる意義を持っていたかということを明らかにし,イギリスにおける方法論争において,ケインズが果たした役割を明確にするものである。 |
Type: | bulletin (article) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/16974 |
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