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Studies on Infection and Propagation of Neurotropic Viruses in Cultured Dorsal Root Ganglia Cells

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Please use this identifier to cite or link to this item:http://doi.org/10.14943/doctoral.k9045

Title: Studies on Infection and Propagation of Neurotropic Viruses in Cultured Dorsal Root Ganglia Cells
Other Titles: 神経親和性ウイルスの培養背根神経節細胞における感染性と増殖性の研究
Authors: Hara, Yoko1 Browse this author
Authors(alt): 原, 陽子1
Issue Date: 25-Mar-2009
Abstract: 神経伝播を示すウイルスは末梢神経系から中枢神経系へと神経を伝播し、致死的な脳炎・脳症を惹起する。神経伝播を示すウイルスとしては、狂犬病ウイルス、単純ヘルペスウイルス、ボルナ病ウイルス、オーエスキー病ウイルス、豚血球凝集性脳脊髄炎ウイルスなどが挙げられる。これらのウイルスの神経細胞内での感染および増殖機構を明らかにすることは、ウイルスの性状を理解する上でも、これらのウイルス感染による疾患の予防・治療法を開発する上でも重要である。脊髄背根神経節(DRG)は中枢神経系へのウイルスの侵入門戸またはウイルス増殖の場として重要な役割を果たしており、DRG 細胞はこれまでに神経親和性ウイルスの感染および伝播メカニズムを解明するための実験に利用されてきた。当研究室では、これまでに新生マウスDRG 初代培養細胞を用いたin vitro の実験系で高病原性トリインフルエンザウイルスの神経伝播の証明を行い、さらに細胞骨格阻害剤を用いてこの伝播が微小管依存性軸索輸送とは異なることを報告している。本研究では神経伝播を示すウイルスとして、豚血球凝集性脳脊髄炎ウイルス(HEV)、オーエスキー病ウイルス(PRV)、狂犬病ウイルス(RV)を選択し、これらの感染および増殖について新生マウスDRG 初代培養細胞を用いたin vitro 実験系で検索した。第1 章では、HEV の神経細胞における感染および増殖と細胞骨格との関連について、微小管依存性に細胞内輸送をされることが証明されているPRV と比較検討した。まず、新生マウスのDRG 初代培養細胞にHEV またはPRV を接種し、その感染性を免疫蛍光染色により検討した。その結果DRG 神経細胞では、HEV およびPRV 共にウイルス抗原が認められた。一方、非神経細胞(シュワン細胞および線維芽細胞)においては、ウイルス抗原がPRVでは認められたが、HEV では全く認められなかった。また、微小管または中間径フィラメントの選択的阻害により、DRG 神経細胞におけるHEV およびPRV の感染は有意に抑制された。これらの成績から、PRV と比較してHEV の感染はより強い神経細胞特異性を有すること、および神経細胞での感染はPRV と同様に微小管と中間径フィラメントに依存することが明らかとなった。第2 章では、非常に強い神経親和性を有し、末梢神経から中枢神経系へと神経伝播することが報告されているRV を用いて、同様の実験を行った。RV の検出にはnucleoprotein(N 蛋白)に対するモノクローナル抗体を用いた。RV 抗原は神経細胞と非神経細胞のいずれにおいても検出されたが、神経細胞の抗原陽性細胞数はHEV やPRV と比較して低値であった。また、微小管、中間径フィラメント、マイクロフィラメントの選択的阻害により、RV 抗原陽性細胞数に有意な変化は認められなかった。以上の成績より、RV 抗原陽性細胞数の低値は、神経細胞内での増殖速度もしくは伝達速度の遅さによるものと推察され、これが動物およびヒトの狂犬病における潜伏期間の長さと関連している可能性が考えられた。RV の感染および輸送が微小管およびアクチンフィラメントに依存することが過去に報告されており、今回の成績と異なる理由については、ウイルス粒子の輸送およびパッケージングにはこれらの細胞骨格成分が関与するが、ウイルスN 蛋白は微小管およびアクチンフィラメントとは独立した機構により合成される可能性が推察された。また、RV の非神経細胞への感染が認められたことから、これらの細胞がRV の神経細胞内での感染および増殖の支持細胞として関与している可能性と、シュワン細胞における感染がRV の神経伝播に関与する可能性が考えられた。以上の結果は神経親和性ウイルスの感染および伝播様式の多様性を示唆しており、これらのウイルス感染症の予防・治療法を開発する上で重要な知見と考えられた。
Conffering University: 北海道大学
Degree Report Number: 甲第9045号
Degree Level: 博士
Degree Discipline: 獣医学
Type: theses (doctoral)
URI: http://hdl.handle.net/2115/38475
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