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Characterization of the plasma membrane targeting and the endoplasmic reticulum-associated degradation of bovine anion exchanger 1

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Please use this identifier to cite or link to this item:https://doi.org/10.14943/doctoral.k9654

Title: Characterization of the plasma membrane targeting and the endoplasmic reticulum-associated degradation of bovine anion exchanger 1
Other Titles: 牛アニオン交換輸送体1の細胞膜輸送と小胞体関連分解分子機構の性状解析
Authors: Adachi, Hirokazu1 Browse this author
Authors(alt): 安達, 啓一1
Issue Date: 30-Jun-2010
Abstract: 小胞体(ER)で合成された膜内在性タンパク質は、多くの分泌タンパク質と同様、ER における品質管理機構の作用で選別を受けながら細胞内の目的部位に輸送される。構造に異常のあるポリペプチドは、細胞質でユビキチン-プロテアソームシステムにより分解される(ER 関連分解、ERAD)。哺乳動物細胞におけるERAD の分子機構は、従来、主に嚢胞性線維症の原因タンパク質であるcystic fibrosis transmembrane conductance regulator (CFTR)と、そのΔF508 変異体(ΔF508-CFTR)を中心に進められてきた。本研究は、CFTR とは仕組みが異なることが示唆されるアニオン交換輸送体AE1 (band 3)のERAD についてその性状を明らかにすることを目的とした。 ERAD は、ER における認識、ER から細胞質への逆行輸送、ならびにユビキチン-プロテアソーム系によるポリペプチドの分解からなる一連のプロセスである。第1章では、ERAD関連分子による認識に関わるAE1 の分子内領域を特定する一助として、C 末端細胞質内領域に焦点を充てた検討を行った。ヒトAE1 のC 末端11 アミノ酸残基欠損変異体は、細胞膜輸送異常を来し、家族性尿細管性アシドーシスの原因となることが知られる。まず、このC 末端細胞質内ドメイン(Phe891-...-Val903-COO-)の11、18、28 各アミノ酸残基を欠失させた牛AE1変異体(それぞれΔCt11、ΔCt18、ΔCt28)のHEK293 細胞における細胞内分布を調べたところ、ΔCt11 とΔCt18 は野生型(WT)と同程度に細胞膜に分布したのに対し、ΔCt28 はER に滞留した。ΔCt28 がLys903 以降の配列を欠く変異体であることから、種間で配列が保たれ、また炭酸脱水酵素II 結合部位(L905DADD)を含む近傍領域Glu901-...-Asp909 のアミノ酸置換変異体を作製してER 滞留の有無とターンオーバーを解析した。その結果、Glu901、Leu902、Leu905、ならびにAsp906 のAla 置換変異体が細胞膜に移行せずER に留まった。これらER 滞留変異体のターンオーバーはWT のそれと著しくは異ならなかったが、いずれもプロテアソーム阻害剤lactacystin 存在下での延長が認められた。この領域の配列が数カ所異なるマウスAE1 の各アミノ酸置換変異体でも同様の結果が得られた。これらの結果から、AE1 のER 滞留、あるいはER 以降の細胞内輸送に関わる認識にC 末端細胞質内ドメインのEL(K/Q)(L/C)LD(A/G)DD 配列の構造が関与することが明らかになった。 第2章では、従来の研究から示唆される、AE1 のERAD がユビキチン非依存性であること、またプロテアソーム阻害時に細胞質内凝集体アグリソーム(aggresome)を形成しないことについて遺伝性球状赤血球症の原因となる牛AE1 のナンセンス変異体R664X AE1 を用いた検討を行った。ΔF508-CFTR のER 滞留が見られるHEK293 細胞のプロテアソーム系をlactacystin で阻害すると、ΔF508-CFTR は微小管依存性に中心小体周囲で大きなアグリソームを形成するが、R664X AE1 の局在は変化せずER に留まり、アグリソームには全く分布が認められなかった。ところが、両者を同時に発現させてプロテアソームを阻害すると、R664XAE1 はΔF508-CFTR とともに中心小体周囲で中間径フィラメントに囲われたアグリソームに局在した。この細胞では、R664X AE1 がΔF508-CFTR と特異的に結合していることが免疫沈降法で明らかになった。これらの結果は、AE1 のERAD の一連の過程がΔF508-CFTR のそれと異なりER 膜上で生じること、両者の相互作用によりΔF508-CFTR のERAD 関連分子群の作用がAE1 のER から細胞質への移行を生じることが明らかになった。以上のように、本研究は、牛AE1 の ERAD と細胞膜輸送に関する細胞質内ドメインの特定領域の関与とそのERAD がER 膜上において生じることとを明らかにした。これらの知見は哺乳動物細胞のER における膜内在性タンパク質の品質管理機構における未知分子機構の存在を示唆するものである。
Conffering University: 北海道大学
Degree Report Number: 甲第9654号
Degree Level: 博士
Degree Discipline: 獣医学
Type: theses (doctoral)
URI: http://hdl.handle.net/2115/43250
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Submitter: 安達 啓一

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