HUSCAP logo Hokkaido Univ. logo

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers >
Theses >
博士 (獣医学) >

Development of therapeutic strategy for infectious diseases using the antimicrobial peptide or receptor antagonist

Files in This Item:
kawaguchi_thesis.pdf7.46 MBPDFView/Open
Please use this identifier to cite or link to this item:http://doi.org/10.14943/doctoral.k9749

Title: Development of therapeutic strategy for infectious diseases using the antimicrobial peptide or receptor antagonist
Other Titles: 抗菌ペプチドと受容体拮抗剤を用いた 感染症治療法の開発
Authors: Kawaguchi, Akira1 Browse this author
Authors(alt): 川口, 晶1
Issue Date: 24-Dec-2010
Abstract: 感染症対策の柱は「予防」と「治療」であり、予防対策の中心は疫学調査とワクチン開発である。しかし予防対策のみでは感染症の克服は困難であり、感染後の病原体の排除や、病態の改善を目的とした治療も重要である。本研究は感染応答に関与する宿主因子に着眼して、感染に対する治療法開発の基礎的知見を得ることを目的とした。第1章では、宿主の免疫機構を担う自然免疫に着眼した。自然免疫は病原体が侵入した際に最初に働く非特異的な免疫機構である。自然免疫因子に属する抗菌ペプチドは病原体の膜に結合して破壊することで抗菌活性を示す。この結合は非特異的であるので広範囲の病原体に作用し、耐性が獲得されにくいという利点がある。その為、感染症の治療への応用の可能性が提唱され、注目されている。本研究では、抗菌ペプチドであるdefensin と相同性が高い新規の遺伝子を単離し、この遺伝子がゲノム上の位置や構造の点でもβ-defensin と相同性が高いことを明らかにした。次に、この新規遺伝子のアミノ酸配列を基にmature peptide 相当部分を予測し、17残基からなるペプチドを合成し、その構造と機能を解析した。本ペプチドは既知の抗菌ペプチドと同様に正の電荷を有しており、Circular dichroism (CD)スペクトルを用いた構造解析の結果から、水溶状態ではランダムコイル構造をとるが、負電荷界面活性剤による変性やアルコール変性を起こした膜の模倣状態下ではα-helix 構造をとるという抗菌ペプチドに共通する特徴を有していた。また本ペプチドは、哺乳類由来細胞には細胞毒性を示さない濃度で抗菌活性を示した。これらの結果から、本研究で合成したペプチドは感染症治療薬として応用できる可能性があると考えられた。第2章では、未だ治療法が確立されていない感染症であるAdult T-cell Leukemia (ATL)発症後の宿主応答に着眼した。ATL はレトロウイルスに属するT細胞指向性のウイルス、(Human T-cell Leukemia Virus Type-I ; HTLV-I)によって惹起されるT 細胞性の白血病である。発症後の予後は不良であり治療法の確立が急務である。腫瘍細胞の全身への浸潤の結果生じる多臓器不全が死因となる為に、腫瘍細胞の浸潤のメカニズムの解明はATL の治療法を開発する上で必要である。腫瘍細胞は生体内のケモカインにより臓器へと誘引される。本研究はATL腫瘍細胞の種々のケモカインに対する応答性をin vitro において検討した結果、Stromal-cell Derived Factor-1α (SDF-1α)に対する応答性が有意に高いことを明らかにした。SDF-1α の受容体であるCXCR4 に対するアンタゴニスト(AMD3100)はその応答性を抑制し、マウスを用いた実験においても腫瘍細胞の組織浸潤を抑制した。以上の結果から本化合物がATLの治療薬の候補となることが示された。実際の臨床現場では感染後や感染症発症後に治療対策をとることが多く、治療法の開発は感染症の克服において重要な課題である。本研究で示した抗菌ペプチドを用いた病原体の排除や、化合物を用いた感染症の病態改善を目指す試みは感染症の治療法の開発につながり、感染症の克服に大きく貢献できると考えられる。
Conffering University: 北海道大学
Degree Report Number: 甲第9749号
Degree Level: 博士
Degree Discipline: 獣医学
Type: theses (doctoral)
URI: http://hdl.handle.net/2115/44515
Appears in Collections:学位論文 (Theses) > 博士 (獣医学)

Submitter: 川口 晶

Export metadata:

OAI-PMH ( junii2 , jpcoar )

MathJax is now OFF:


 

 - Hokkaido University