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日本在来馬の利活用としての流鏑馬競技 : 使わなければ家畜ではない!

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この文献へのリンクには次のURLを使用してください:http://hdl.handle.net/2115/51089

タイトル: 日本在来馬の利活用としての流鏑馬競技 : 使わなければ家畜ではない!
著者: 大舘, 大學 著作を一覧する
発行日: 2012年 7月
引用: 生き物文化誌学会 第10回学術大会, 平成24年7月14日, 福岡県
開始ページ: 11
抄録: 家畜馬は古墳時代の4世紀末から5世紀初めに大陸・朝鮮半島から日本に移入され、日本在来馬(和種馬)の起源となったとされる。それ以降、在来馬は、日本の歴史において物資輸送や戦場、儀式で重要な役割を果たしてきた。ところが明治以降の軍事・産業での動力源・輸送手段としての「馬匹改良」のために、在来馬は政策的に切り捨てられることになった。さらに戦後のモータリゼーションの発達とともに、基幹産業を支える馬の役割は終焉を迎えた。昭和初期には日本には150万頭もの馬が飼育されていたが、現在の総数は8万3千頭ほどに過ぎない(平成20年度)。いわずもがな、在来馬の減少は決定的となり、その存続が危ぶまれている。 日本の風土で生まれ育った在来馬は、我が国の固有の文化として取り扱うべき存在で、絶滅させるべきでない。現在、日本には8品種の在来馬がいるが、合計しても僅か1800頭程度しか飼育されていない(平成22年度)。このうち北海道和種馬が1200頭と大部分を占め、次に多い木曽馬は160頭が飼育されている。馬などの大形家畜は小形の家畜よりも飼育コストがかかり、単に生きた文化財としてボランティア的に保存するだけでは、所有や生産のモーティべーションは上がらない。そこで在来馬の保存をするにあたり、有効な活用の場を提供することが必要である。そもそも役畜は使ってこそ家畜なのであり、ペットや展示物ではない。 近年、在来馬の利活用として、ホーストレッキング、ホースセラピー、各種のイベント、災害救助騎馬隊、流鏑馬競技などが行われている。平成14年に設立された流鏑馬競技連盟では、在来馬を用いた流鏑馬競技を通じて、在来馬の活躍の場の確立と伝統的騎射術の普及を目指している。流鏑馬(やぶさめ)は平安時代から続く伝統文化であり、現在も各地の神社等で神事として奉納されているが、ほとんどの場合は洋種系の馬を使って行われている。また、射手の多くも各流派の門人という狭き門である場合が多い。これに対し流鏑馬競技では、流派に関わらず老若男女に広く解放され楽しめる手軽さがある。そして流鏑馬競技の人口を増やすことによって、在来馬への需要が高まると期待されている。また流鏑馬の技法や道具類は、本来在来馬を用いることを前提としているので、在来馬の活躍の場として最適である。在来馬を騎射に用いることにより洋種馬では理解できなかった口伝や伝書の理解もできるかも知れない。 流鏑馬競技連盟は結成から10年目となり各地で盛んに競技会、講習会、各種催事などさかんな活動を展開している。連盟の活動のあゆみ(大会開催等の実績、和種馬の数など)、問題点(安全対策、伝統との兼ね合い)、将来への課題(和種馬の育成や他の伝統儀式への利用)などについて報告する。和種馬の運動能力の高さとカッコ良さをアピールし、巷間での負のイメージの払拭につとめたい。
記述: 要旨の出典:『生き物文化誌学会 第十回学術大会(福岡大会)要旨集』p.11
資料タイプ: conference presentation
URI: http://hdl.handle.net/2115/51089
出現コレクション:雑誌発表論文等 (Peer-reviewed Journal Articles, etc)

提供者: 大舘 智志

 

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