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Studies on Genetic Diversity of Spotted Fever Group Rickettsiae in Ixodid Ticks in Japan

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Please use this identifier to cite or link to this item:http://doi.org/10.14943/doctoral.k13506
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Title: Studies on Genetic Diversity of Spotted Fever Group Rickettsiae in Ixodid Ticks in Japan
Other Titles: 日本産マダニが保有する紅斑熱群リケッチアの遺伝的多様性に関する研究
Authors: THU, May June Browse this author
Issue Date: 25-Mar-2019
Abstract: リケッチアはグラム陰性の細胞内寄生細菌で、しばしばヒトにおいてリケッチア症の原因となる。多くの紅斑熱群リケッチアはマダニによってヒトや動物に伝播される。本邦においては、Rickettsia japonicaが日本紅斑熱の病原菌として報告されて以来、Rickettsia heilongjiangensis、 Rickettsia helvetica、Rickettsia tamurae がヒトに病原性をもつ紅斑熱群リケッチアとして検出されてきた。一方で、ヒトへの病原性が不明な複数のリケッチア種および遺伝子型の存在が示唆されており、本邦における紅斑熱群リケッチア種の全容を解明する必要がある。そこで、本研究では国内のマダニが保有する紅斑熱群リケッチアについて複数の遺伝子座の塩基配列解析により遺伝的多様性を評価すること、ならびに節足動物由来細胞を用いて紅斑熱群リケッチアを含むマダニ保有微生物を分離することを目的とした。 第一章では、国内の114地点で採集した19種のマダニを対象に紅斑熱群リケッチアの遺伝子検出を試みた。リアルタイムPCRによる解析の結果、2,189 個体のマダニのうち373個体(17.0%)で陽性反応を得た。クエン酸合成酵素遺伝子(gltA)の塩基配列に基づいた型別の結果、検出された紅斑熱群リケッチアは15の遺伝子型に分別された。リケッチアgltA遺伝子型とマダニ種との間には強い関連性がみられたことから、ほとんどの紅斑熱群リケッチアはそれぞれ特定のマダニ種によって自然界で維持されていることが示唆された。さらに、複数のリケッチア遺伝子座の塩基配列解析により、Rickettsia asiatica, R. helvetica, Rickettsia monacensis (Rickettsia sp. In56), R. tamurae, and Candidatus Rickettsia tarasevichiaeを特定した。一方で、いくつかのリケッチアgltA遺伝子型では、外膜蛋白質A 遺伝子(ompA)など複数の遺伝子でPCR増幅がみられなかった。今後、全ゲノム解析などにより、これらの紅斑熱群リケッチアの系統学的な位置関係を明らかにする必要がある。 第二章では、節足動物由来細胞(C6/36およびISE6)を用いて、紅斑熱群リケッチアを含むマダニ保有微生物の分離培養を試みた。15種のマダニに由来する170検体のマダニ乳剤を用いて、節足動物由来細胞との共培養を行った。その結果、16週間の実験期間において、リケッチア属、リケッチエラ属、スピロプラズマ属の細菌、合計18菌株の分離に成功した。得られた分離株の遺伝子解析の結果、4種のリケッチア属細菌(R. asiatica、R. helvetica, R. monacensis、R. tamurae)と1種のリケッチア遺伝子型(Rickettsia sp. LON)が確認された。節足動物由来細胞は紅斑熱群リケッチアを含む多様なマダニ保有微生物の分離培養に有用であることが示された。 以上の結果から、本邦のマダニには遺伝的に多様な紅斑熱群リケッチアが広汎に分布していることが明らかとなった。得られた成果は、本邦におけるリケッチア症の疫学を理解する上で有益な情報となる。また、本研究で蓄積したリケッチア遺伝子配列情報およびリケッチア分離株は、病原性リケッチアの特異的診断法の確立や哺乳類における病原性の解析に有用な研究資源となる。
Conffering University: 北海道大学
Degree Report Number: 甲第13506号
Degree Level: 博士
Degree Discipline: 獣医学
Examination Committee Members: (主査) 特任教授 片倉 賢, 教授 苅和 宏明, 准教授 中尾 亮, 特任准教授 磯田 典和
Degree Affiliation: 獣医学研究科(獣医学専攻)
Type: theses (doctoral)
URI: http://hdl.handle.net/2115/74789
Appears in Collections:課程博士 (Doctorate by way of Advanced Course) > 獣医学研究科(Graduate School of Veterinary Medicine)
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