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破骨細胞の機能とRNA結合タンパクHuRの関連
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Title: | 破骨細胞の機能とRNA結合タンパクHuRの関連 |
Other Titles: | Relationship between osteoclast function and RNA binding protein HuR |
Authors: | 伊藤, 啓介 Browse this author |
Keywords: | 破骨細胞 | HuR | ARE-mRNA | カテプシンK | Osteoclast | Cathepsin K |
Issue Date: | 25-Mar-2019 |
Publisher: | Hokkaido University |
Abstract: | 【背景】破骨細胞は骨吸収を行う細胞で、骨芽細胞などと共に骨のリモデリングに関与することが知られている。破骨細胞の異常は様々な骨病変を引き起こすため、その分化や詳細な機能を理解することは、骨病変の理解および新しい治療法等に発展していく可能性があり非常に意義深い。破骨細胞は、その前駆細胞からRANKL の刺激を受けることにより分化し、その際、様々な分子を介したシグナル伝達機構が関与する。それらのタンパク分子をコードするmRNAにはAU-rich element (ARE)を持つmRNA が多い. ARE はmRNA の分解シグナルで、mRNA の3’非翻訳領域に存在する。mRNA は、通常転写後すぐに分解されるが、ARE-mRNA にRNA 結合タンパクHuR が結合すると、核外輸送され安定化される。HuR は通常核に局在しているが、分化刺激やストレス等を受けると、ARE に結合してmRNA と共に細胞質に移動する事が知られている。従って、破骨細胞の分化や機能にもHuR の核外輸送やARE-mRNA の安定化が関与する可能性がある。本研究ではラット頸骨を材料として、各部位の破骨細胞のHuR 局在を検討し、破骨細胞の機能とHuR との関連を解析した。【結果】7 週齢および30 週齢のラット破骨細胞ではHuR が細胞質に局在し,骨形成の活性が高い部位では多くの破骨細胞でHuR の細胞質局在が認められたが、骨形成活性が低い骨膜下の破骨細胞では細胞質のHuR 発現が少なかった。また, 30 週齢ラットの破骨細胞の核にHuR の発現を認められなかった. 破骨細胞の細胞質のHuR 局在とハウシップ窩の形成の間には関係が認められなかったが, 細胞質にHuR 発現を認めた多くの破骨細胞ではカテプシンK の発現が認められた。【結語】活性化されている多くの破骨細胞ではHuR が細胞質に局在し, その発現はカテプシンK を介した破骨細胞の骨吸収能に関連があることを示している。本研究により, 初めて破骨細胞の機能とHuR との関連が明らかになった。 |
Conffering University: | 北海道大学 |
Degree Report Number: | 甲第13490号 |
Degree Level: | 博士 |
Degree Discipline: | 歯学 |
Examination Committee Members: | (主査) 教授 鄭 漢忠, 教授 土門 卓文, 准教授 東野 史裕 |
Degree Affiliation: | 歯学研究科(口腔医学専攻) |
Type: | theses (doctoral) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/91592 |
Appears in Collections: | 課程博士 (Doctorate by way of Advanced Course) > 歯学院(Graduate School of Dental Medicine) 学位論文 (Theses) > 博士 (歯学)
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