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日中覚醒時咬筋活動の実態解明
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Title: | 日中覚醒時咬筋活動の実態解明 |
Authors: | 石丸, 智也 Browse this author |
Keywords: | ブラキシズム | 日中覚醒時ブラキシズム | ウェアラブル型筋電計 | 筋電図 | 診断基準 | bruxism, | diurnal awake bruxism | wearable electromyograph | electromyogram | diagnostic criteria |
Issue Date: | 23-Mar-2023 |
Publisher: | Hokkaido University |
Abstract: | 目的:ブラキシズムは睡眠時と覚醒時に起こるとされている.日中覚醒時ブラキシズム(diurnal awake bruxism: d-AB)の診断・評価は,患者の自覚に基づく方法が主体であり,客観的検査法である咀嚼筋筋電図検査については,日中活動時の検査法の困難性から,世界的に日常生活での日中覚醒時のデータの蓄積が正常者,d-AB を有する異常者ともに十分でなかった.そのため,d-AB については,臨床的診断基準や検査方法に関する基準,検査結果の正常と異常の判定基準ともに全くないのが現状である.そこで我々は,多施設共同で,超小型ウェアラブル筋電計を用いてマルチサンプルの日常生活での日中咀嚼筋筋電図データの収集,解析を行い,そのデータベースの作成を行った.本研究では,d-AB 診断基準確立のための第一段階として,収集したデータを基にした日中覚醒時咬筋活動の実態を明らかすること,および自己申告に基づく d-AB の自覚の有無と日中覚醒時咬筋活動の関係性を明らかにすることを目的とした.方法:超小型ウェアラブル型筋電計を用いて,日中のくいしばりの自覚がある者 59 名および自覚がないもの 60 名,計 119 名の主咀嚼側の咬筋筋電図を終日記録した.測定は 3 日間行い,測定 2 日目の食事時間帯を除いた日中覚醒時の筋電図データを解析対象に用いた.波形抽出は基線 2 倍以上,5%MVC(maximum voluntary clenching:最大咬みしめ)以上の2つの条件で行い,それぞれについて被験者ごとにバースト数,エピソード数,バースト持続時間,バーストピーク振幅値,バースト積分値を求めた.バーストピーク振幅値,バースト積分値については標準化のために各被験者の MVC 値で値を除し,%MVC 値,バースト標準化積分値とした.結果:バースト数,エピソード数,バーストピーク振幅値,バースト持続時間,バースト標準化積分値のいずれも日中のくいしばりの自覚あり群と自覚なし群で有意な差は認められなかった.度数分布は,何れのパラメータも幅広い範囲に分布しており,日中のくいしばりの自覚あり群と自覚なし群のオーバーラップの範囲も大きいことが明らかとなった.結論:何れの筋電図波形パラメータの値においても,被験者間のバリエーションは大きいことが明らかとなり,検査値により定量的に d-AB の重症度を分類する必要性が示唆された.また,今回得られた咬筋筋電図波形の各パラメータの度数分布は,個別の患者の d-AB がどの程度のレベルかを把握するための一つの指標となると考えられた.自覚あり群と自覚なし群の比較では,何れのパラメータにおいても両群間で有意差はなく,度数分布表示でのオーバーラップが大きく,日中のくいしばりの自覚の有無だけで,筋活動を予測するのは難しいことが示唆された. |
Conffering University: | 北海道大学 |
Degree Report Number: | 甲第15485号 |
Degree Level: | 博士 |
Degree Discipline: | 歯学 |
Examination Committee Members: | (主査) 教授 山口 泰彦, 教授 横山 敦郎, 教授 舩橋 誠 |
Degree Affiliation: | 歯学院(口腔医学専攻) |
Type: | theses (doctoral) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/91629 |
Appears in Collections: | 学位論文 (Theses) > 博士 (歯学) 課程博士 (Doctorate by way of Advanced Course) > 歯学院(Graduate School of Dental Medicine)
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