|
Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers >
Graduate School of Economics and Business / Faculty of Economics and Business >
經濟學研究 = The economic studies >
第58巻第3号 >
米国の財政政策の変化と経常収支の持続可能性 : 財政政策に対する民間部門の反応の変化を考慮した分析
| Title: | 米国の財政政策の変化と経常収支の持続可能性 : 財政政策に対する民間部門の反応の変化を考慮した分析 |
| Other Titles: | Current Account Sustainability with Fiscal Policy Changes in the U.S. : An Empirical Analysis on the Reaction of Private Sector to Fiscal Policy |
| Authors: | 工藤, 健1 Browse this author |
| Authors(alt): | Kudo, Takeshi1 |
| Keywords: | 財政政策 | | 経常収支の持続可能性 | | 双子の赤字 | | マルコフ・スイッチング・モデル | | 国際収支不均衡 |
| Issue Date: | 11-Dec-2008 |
| Publisher: | 北海道大学大学院経済学研究科 |
| Journal Title: | 經濟學研究 |
| Journal Title(alt): | Economic Studies |
| Volume: | 58 |
| Issue: | 3 |
| Start Page: | 153 |
| End Page: | 165 |
| Abstract: | ブッシュ政権下の米国では財政赤字が拡大すると同時に,経常収支も過去最大の赤字幅を記録している。この状況は,1980年代に問題になった財政収支と経常収支の「双子の赤字」の復活を思わせる。その一方で,1990年代の財政収支の改善の下でも,経常収支は改善するどころか,むしろ国際資本の流入により支持されながら赤字幅を拡大していたという事実もある。 そこで本稿では,米国において,財政政策の変化に対する民間部門の反応がどのように変化していったかを,マルコフ・スイッチング・モデルを用いて国民経済計算のデータから検証し,財政の変化が経常収支に及ぼす影響を考察した。 その結果,1980年代前半と2002年から2005年にかけて,財政政策の変化に対する民間部門の行動が「双子の赤字」を生じさせるように働いていたことが観察される一方で,その他の期間では財政収支の変化を相殺するような行動が観察された。ただし,民間部門の反応は過去の行動で生じた負債を返上するほど大きくはなく,経常収支赤字の固定化が進んだと推測される。したがって,経常収支赤字を持続可能な範囲にとどめるには一定の財政規律が必要であると指摘できる。 |
| Type: | bulletin (article) |
| URI: | http://hdl.handle.net/2115/35105 |
| Appears in Collections: | 經濟學研究 = The economic studies > 第58巻第3号
|
|
