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『論語徴』における「古言」に關する考察
Title: | 『論語徴』における「古言」に關する考察 |
Other Titles: | A Research on the「kogen」in「Rongochyo」 |
Authors: | 趙, 熠瑋1 Browse this author |
Authors(alt): | Zhao, Yiwei1 |
Keywords: | 論語徴 | 古言 |
Issue Date: | 26-Dec-2012 |
Publisher: | 北海道大学大学院文学研究科 |
Journal Title: | 研究論集 |
Journal Title(alt): | Research Journal of Graduate Students of Letters |
Volume: | 12 |
Start Page: | 289(左) |
End Page: | 308(左) |
Abstract: | 荻生徂徠(1666~1728)は江戸時代中期の儒學者、思想家、文學者であ
る。徂徠の思想關係の著作をげると、主に享保二年に完成した『辨名』、『辨
道』と享保三年、五十三歳の頃完成した『論語徴』の三書がある。そのうち、
『論語徴』十巻は伊藤仁斎の『論語古義』に対抗した著作で、徂徠の經學の集
大成作と言える。この十巻の『論語徴』には頻繁に「古言」、「古語」という
単語が見える。文脈から判断すると、この「古言」、「古語」は徂徠の『論語』
注釋の根據に位置づけられている。この「古言」、「古語」を究明することが
本稿の目的である。
方法として、本稿は『論語徴』全巻の「古言」、「古語」に關係する章を取
り上げて精讀し、出典を確認し、典據別にまとめてグラフを作って究明する
こととした。
その結果、この「古言」または「古語」とは、主に「先王の法言」を記述
している「六經」、つまり、『易』、『詩』、『書』、『禮』、『』、『春秋』、及び孔
子、孟子をはじめとする先秦諸子の著作、『史記』、『漢書』など漢代に完成し
た歴史書や訓の書にその典據があることが確認できるのである。特に『禮
記』、『周禮』、『儀禮』と呼ばれる「三禮」と『論語』、『孟子』が圧倒的に多
い。徂徠は古文辭學という實証的な研究を通じて、彼が提唱した「先王の道」
を主張している。徂徠の理解では、「先王の道」を明らかにしようと思えば、
古語の字義、古文の文理に精通しなければならない。その理由は時代の推移
に隨って、世の中は言語を変え、言葉は「道」を変える。「道」を明らかにす
るには古の言葉を知らなければならない。「道」が言葉に支えられている以上、
言語の歴史的変遷にも十分に意を払う必要がある。よって、徂徠は「六經」
や先秦諸子の書にある言葉を用例として使い、古代の言葉本来の意味を究明
しようとした。 |
Type: | bulletin (article) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/51973 |
Appears in Collections: | 研究論集 = Research Journal of the Graduate School of Humanities and Human Sciences > 第12号
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