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異なる土壌水分条件下でのカバノキ属ダケカンバとシラカンバの個体生長と水分生理特性
Title: | 異なる土壌水分条件下でのカバノキ属ダケカンバとシラカンバの個体生長と水分生理特性 |
Other Titles: | Morphological and phenological responses and water relations of Betula ermanii and Betula platyphylla vary with soil water condition |
Authors: | 田畑, あずさ Browse this author | 原, 登志彦 Browse this author →KAKEN DB |
Issue Date: | 31-Mar-2015 |
Publisher: | 北海道大学低温科学研究所 |
Journal Title: | 低温科学 |
Journal Title(alt): | Low Temperature Science |
Volume: | 0073 |
Start Page: | 115 |
End Page: | 123 |
Abstract: | 亜高山帯に分布するダケカンバと,落葉広葉樹林帯と亜高山帯下部に分布するシラカンバの苗木を異なる土壌水分条件下で生育し,乾燥に対する両樹種の個体生長や個葉の生理的応答,水分生理特性を比較した.乾燥条件下でのシラカンバは春葉の光合成速度が低下し,相対成長速度(RGR)が低下,枯死率が高くなった.一方,ダケカンバは乾燥条件下において春葉の光合成速度が低下する傾向にあったが,RGRを維持し,シラカンバと比べて枯死率は低くなった.シラカンバの夜明け前水ポテンシャルの値は乾燥条件下で低下したが,ダケカンバでは低下しなかった.葉寿命は乾燥処理によって両樹種ともに低下し,ダケカンバはシラカンバよりも早くから落葉を開始し,長期間葉を落とす傾向があった.ダケカンバとシラカンバの乾燥に対する成長応答の違いは,乾燥条件下での水分保持と落葉のタイミング,落葉期間の差によって生じたと考えられる.これらの結果はダケカンバがシラカンバよりも乾燥回避に優れており,乾燥した地域での生育が可能であることを示している. |
Type: | bulletin (article) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/59092 |
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