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歴史の講義 カッター教授による 内田 瀞 札幌農学校1878年10月5日

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Please use this identifier to cite or link to this item:http://hdl.handle.net/2115/92167

Title: 歴史の講義 カッター教授による 内田 瀞 札幌農学校1878年10月5日
Other Titles: The translation of the lecture on World History by J. C. Cutter at SAC
Authors: 松本, 明1 Browse this author
Authors(alt): Matsumoto, Akira1
Issue Date: 25-Mar-2024
Publisher: 北海道大学大学院文学研究院北方研究教育センター
Journal Title: 北方人文研究
Journal Title(alt): Journal of the Center for Northern Humanities
Volume: 17
Start Page: 57
End Page: 84
Abstract: 本稿は札幌農学校のお雇い外国人教師、カッター(John Clarence Cutter 1851~1909)によって1878年に行われた世界史(万国史)講義の日本語訳である。史料は北海道博物館所蔵の内田家資料を使用した。札幌農学校の一期生内田瀞(うちだきよし)がカッターの講義を筆記したノート(全文英文筆記体)を翻刻しそれを翻訳したものである。 1878年に着任したカッターは本来内科医であり、生理学や動物学を主として講義したが、英文学の講義も担当した。開学した頃の札幌農学校はクラークがマサチューセッツ農科大学を範としてカリキュラムを作成したために、農学等の実学系科目だけに留まらずリベラルアーツ系の科目も多数講義されていた。カッターは札幌農学校のリベラルアーツ教育に中心的な役割を果たした。 この世界史講義は英文学講義の前段として行われ、英文学史を理解するために必要な欧米の歴史、特にキリスト教の生成発展を軸としたヨーロッパ史を講義している。英学史の研究者によってカッターの英文学講義は断片的にではあるがその内容が研究され明らかにされてきた。しかし、その助走として行われた世界史講義の内容を全文翻訳して明らかにしたのはこれが初めてである。カッターの世界史講義の特徴を整理すると以下のようになる。 ①キリスト教誕生以後の歴史を扱い、1世紀から18世紀末までを1世紀ごとに区切って講義している。通底しているのはキリスト教の生成発展を中心としたヨーロッパ史である。 ②政治史的に重要な人物も登場するが、キリスト教の発展や伝播、受容(国教化)、イスラム教の侵略からキリスト教を守った事績などに関わる人物が多数取り上げられている。また、それほど詳しくないが重要な戦いも多く取り上げられている。 ③日本で外国人によって行われた最初期の世界史講義で、現在のように世界史の流れを括る史観があってそれによって時代を区分したり、人物、歴史事象を説明したりしているわけではない。 ④現在の高校世界史教科書にも登場しないような人物、事項が半数以上を占め、大学の教養課程にふさわしいかなり高度な内容である。 以下、筆記ノートの翻訳である。理解するには訳注が必要な人物名や歴史事象が多数あるが、それは付けず、そのままノートに筆記された形で紹介する。
Type: bulletin (article)
URI: http://hdl.handle.net/2115/92167
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