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授業における談話の分析枠組み : 動的意味論を使った解釈の試み
Title: | 授業における談話の分析枠組み : 動的意味論を使った解釈の試み |
Other Titles: | Analysis Framework for Studying Classroom Discourse : An Attempt to Interpret with Dynamic Semantic Approach |
Authors: | 大野, 栄三1 Browse this author |
Authors(alt): | Ohno, Eizo1 |
Keywords: | 授業分析 | 授業解釈 | 談話 | 意味論 | 修辞関係 |
Issue Date: | 29-Jun-2012 |
Publisher: | 北海道大学大学院教育学研究院 |
Journal Title: | 北海道大学大学院教育学研究院紀要 |
Volume: | 115 |
Start Page: | 57 |
End Page: | 69 |
Abstract: | 授業における談話の分析は,教師の意図,生徒の認知状態,社会的・文化的背景といった豊富な情報によって支えられた推論を積み重ねる複雑な作業である。そして,その豊富な情報自体は,談話分析を試みている研究者の解釈であるに過ぎない場合があり,分析の客観性,妥当性を担保するのは容易なことではない。それら情報に多くを頼ってしまうと,何らかの理由から優れた授業だと判断した授業を対象にして分析を行い,結果としてその授業が優れた授業だと解釈するという循環に陥ってしまいかねない。また,授業における談話を理解するには,談話の一部分を取り出して分析するだけでなく,全体構造も対象にして分析しなければならない。本研究では,解釈の過程が2 段階で構成された分析枠組みについて考察する。第1 段階では,言語的情報を最大限に活用して中間段階の解釈を作成する。分節化された談話に対して,経験的なコードで個々の分節をラベリングするのではなく,各分節を動的意味論の理論にもとづく修辞関係(rhetorical relations)を使って結びつける。その結果はダイアグラムで表示され,教師と生徒とのやり取りの構造や議論が深化していく過程を視覚的にとらえることができる。解釈の第2 段階では,第1 段階で得られた中間段階の解釈をふまえて,冒頭で述べた豊富な情報を最大限に使って分析を進めることになる。本論文では,第1 段階の解釈について,その理論的基礎を述べ,中学校と小学校における理科授業の記録を対象にした分析結果について論じる。 |
Type: | bulletin (article) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/49537 |
Appears in Collections: | 北海道大学大学院教育学研究院紀要 = Bulletin of Faculty of Education, Hokkaido University > 第115号
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