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新型コロナウイルス感染症抑制のために個人の行動を追跡することの是非 : コンタクト・トレーシングアプリの社会実装に関する対話の場のための覚書
Title: | 新型コロナウイルス感染症抑制のために個人の行動を追跡することの是非 : コンタクト・トレーシングアプリの社会実装に関する対話の場のための覚書 |
Other Titles: | Pros and Cons of Tracking Individual Behavior to Control COVID-19 : Memorandum of Place for Dialogue on Social Implementation of Contact Tracing App |
Authors: | 種村, 剛1 Browse this author →KAKEN DB |
Authors(alt): | Tanemura, Takeshi1 |
Keywords: | 監視 | プライバシー | 積極的疫学調査 | 倫理的・法的・社会的課題(ELSI) | surveillance | privacy | proactive epidemiological investigation | ethical legal and social issues (ELSI) |
Issue Date: | Jun-2020 |
Publisher: | 北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) |
Journal Title: | 科学技術コミュニケーション |
Journal Title(alt): | Japanese Journal of Science Communication |
Volume: | 27 |
Start Page: | 41 |
End Page: | 53 |
Abstract: | 新型コロナウイルス感染症の拡大をうけ,各国は感染症を抑制する手段として,ICT技術を用いて個人の行動を追跡する活動を行なっている.その方法の一つに,スマートフォンの近距離無線通信技術を用いて濃厚接触者を特定する,コンタクト・トレーシングがある.日本政府は2020年5月の段階で,コンタクト・トレーシングアプリの実用化を検討している.本稿は,コンタクト・トレーシングの概要を紹介するとともに,当該技術の社会実装に関する対話の場を創る際の論点を整理することを目的とする.一般に監視についてはプライバシーの侵害が課題になる一方で,コンタクト・トレーシングは「個人のプライバシーに配慮された監視手法」であることを確認する.しかし,それでもなお当該技術の社会実装の際にプライバシー侵害の可能性について検討する必要があることを指摘する.社会実装におけるプライバシー以外の論点として,コンタクト・トレーシングアプリを使いたくないが使わざるを得なくなることや,一度導入された技術の恒常化を挙げる.そして,当該技術の社会実装の対話の場において,科学技術コミュニケーターは,技術を用いて管理される側にある生活者の立場を代弁することが求められることを述べる. |
Type: | bulletin (article) |
URI: | http://hdl.handle.net/2115/78474 |
Appears in Collections: | 科学技術コミュニケーション = Japanese Journal of Science Communication > 27号
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Submitter: 種村 剛
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